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アクティブシニアが大活躍!介護の役割分担で人材不足を解消する方法

2017-12-25

人材不足が深刻な介護業界ですが、改善策の一つとしてアクティブシニアの採用が挙げられます。団塊の世代とされる70歳前後の高齢者は、定年後もまだまだ元気という人が少なくありません。そのため、介護福祉士などの専門職が現在行っている業務の一部を、介護助手として担うことも可能です。今回はアクティブシニアが介護現場で活躍する実践例を取り上げながら、人材不足解消の方法について考えていきます。

アクティブシニアとは?元気な高齢者が増加中

皆さんの周りにいる、70歳前後の高齢者の方々を思い浮かべてみてください。高齢者と言っても、元気な方が多いのではないでしょうか。

終戦直後に生まれたいわゆる「団塊の世代」に当たる高齢者は、戦前に生まれた高齢者に比べて現役思考が強く、消費意欲も高い傾向があります。そのためゴルフや旅行、ショッピングなどの趣味に積極的だったり、あるいはまだ働いていたりと、昔と比べても元気な高齢者が多くなっています。このような活動的な高齢者を「アクティブシニア」と呼び、高齢者全体の80%以上を占めるとされているのです。

そこで今、介護現場でもアクティブシニアを労働力として活用し、介護人材不足を解消する一助とならないかと検討されています。

介護福祉士の専門性を助けるアクティブシニアの採用

介護福祉士は“介護のプロ”です。しかし実際の介護現場では、介護業務を行う以外にも多くの業務内容を抱えています。そのため時間に追われてしまい、適切な介護、利用者様に寄り添った介護をしたくても、なかなかできないという現場があるはずです。そこで、専門性がなくても可能な業務をアクティブシニアが担ってくれれば、介護福祉士はより介護業務へ充てる時間の確保ができるのではないでしょうか。

また、介護現場における業務内容を「介護福祉士が行う専門性の高い業務」と「アクティブシニアが行う簡単な業務」とに細分化することで、業務内容の整理整頓ができます。そうすれば、より効果的かつ効率的な現場運営ができるというメリットもあるでしょう。

アクティブシニアが担う介護助手の実践例

アクティブシニアが行う業務の実践例として、食事現場の事例を見てみましょう。食事場面では、次のような業務内容が考えられます。

ざっと挙げてもこれだけの作業があります。

食事介助や食堂への誘導などは、利用者様の状態に合わせた介護が必要かもしれません。しかしテーブルの消毒や環境調整、清掃などは、専門性がなくでも可能な部分です。その部分をアクティブシニアに担ってもらうことで、食事場面でより介護の専門性を発揮した関わりが可能となります。

地域高齢者の生きがい作りにもなる介護助手の活用

アクティブシニアといっても、元気で活動的な人ばかりではありません。仕事などを辞めて地域になかなか溶け込めず、やりがいをなくして時間を持て余している人もいます。最近、そのような高齢者を「メザニンシニア」と呼び、アクティブシニアと区別するようになりました。

このメザニンシニアはアクティブシニアの30〜40%を占めており、要介護リスクの高い層として、アプローチの必要性があるとされています。そのため、介護助手などで高齢者の活動の場を増やすことは、地域高齢者の生きがい作りにも役立つ取り組みになるのです。

私の勤務先でも、アクティブシニアが清掃や配食業務、物品補充などの仕事を行い、非常に生き生きとした様子で活躍されています。今後ますます増える高齢者ですが、そのパワーを上手く介護現場で活用することができれば、人材不足解消の一方策となりうるのではないでしょうか。

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